導入事例

ロザイ工業株式会社 仮想デスクトップサービスを導入~DaaSでのCAD利用と管理運用の負担軽減

ロザイ工業株式会社様(以下、ロザイ工業)は2011年11月、シンクライアントをクラウドコンピューティング(クラウド)で利用する"仮想デスクトップサービス(DaaS※1)"を本格的に導入。従来難しいと言われていた画面転送型シンクライアントでCADを活用しています。そのサービスを提供するのがパナソニック インフォメーションシステムズ株式会社(以下、パナソニックIS)です。

※1 DaaS(Desktop as a Service):
端末のデスクトップ環境をネットワークを介して提供するサービス。

お客様データ

製造業

ロザイ工業株式会社

大阪府大阪市

ロザイ工業株式会社様は、工業炉設備・産業機械・環境設備の総合エンジニアリングメーカー。“熱と環境”をテーマに「工業炉」「燃焼機器」「耐火物製造」という熱設備に欠かせない事業を3本柱として展開しています。

導入ソリューション・導入商品

1.IT関連業務が年々増加。できる限り運用負担を減らしたい。

サーバ・ネットワーク・端末管理・・・IT関連業務が増える一方にも関わらず、担当者は一人のまま。
運用にかかる負担をなんとか軽減したい。

2.時代の流れにあったシステムを利用したい。

クラウドコンピューティングの登場で大きく変わったITの世界。
システムを資産ではなく“サービス”と捉えることで、IT活用をさらに進めたい。

「実は、シンクライアントの導入は数年前から何度も検討してきました」と、ロザイ工業総務部でR-NET(Rozai-Network)を担当する吉田宗子氏は明かします。その直接のきっかけは、PCの管理運用負担を軽減したいという思い。吉田氏は本社部門のシステム運用をたった一人で担当、さまざまな取り組みで運用効率化を追求してきたものの従来の手法に限界を感じていたといいます。

しかし当時はクラウドという概念がなく、シンクライアントも自社資産としてサーバを持ち、管理運用することが前提。
初期費用が高額になってしまうことから、なかなか実現には至りませんでした。

そんな状況に変化が訪れたのは2010年の終わり。本社勤務社員の利用するPC約100台のリプレース計画をきっかけに、再びシンクライアントを検討し始めたところ、パナソニックISが仮想デスクトップサービス(DaaS)を提案したのです。
それはロザイ工業が持っていたシンクライアントに対する概念を大きく変えるものでした。

「シンクライアントを先進的なクラウドサービスとして利用できる点に、今までにない魅力を感じました。これなら、シンクライアント導入の目的であったPCやサーバの管理運用の大部分から解放されるばかりか、IT統制面での課題を解決できますし、初期投資も大幅に抑えることができる。これならいける!と考えました」と、吉田氏は当時の手ごたえを語ります。

しかし、DaaSの導入にはクリアすべき大きな課題があったのです。それは、同社業務に不可欠なCAD※2の取り扱いです。
CADは画面転送量が非常に大きく、従来の画面転送型シンクライアントでは不向きとされてきました。そのため、パナソニックISも「CADは従来通りPCで運用し、その他はDaaSを適用する」方式を提案していたのです。

しかし「当社は案件ごとに文書や表もCADデータと一括管理しています。DaaS適用のためこれらをバラバラに管理するという選択肢はありませんでした」と吉田氏。 「DaaSを適用しても業務プロセスは変えない」―そのための方策を模索していた2011年春、あるニュースが飛び込んできました。それは、同社が活用するAutoCAD※3のCitrix XenAppへの対応が正式表明されたというもの。これにより、「すべてのPC利用をDaaSで」という吉田氏の構想が、実現に向け具体的に動き始めたのです。

2 CAD(computer-aided design):コンピュータを利用して機械、各種建築物、電子回路などの設計を行うシステムの総称。

3 AutoCAD:オートデスク社が提供する図面作成ソフトウェア。

1.“DaaSでのCAD利用”に成功、従来と変わらぬスピーディな動きも実現。

AutoCAD 2012がCitrix XenAppに対応したのを機に、本社関係システムのほぼすべてをクラウド化。
従来と変わらない快適な動作スピードも実現、期待以上の成果を出せた!

2.管理運用の負担軽減に確かな手ごたえ。

DaaS適用と同時に、利用時のルールも社内に浸透。
アプリケーション構成の標準化などにより、管理運用負担の軽減にも手ごたえが。

総務部 R-NET管理
吉田 宗子 氏

こうして、これまで難しいと言われ続けてきたDaaSでのCAD利用に挑んだロザイ工業。「実はXenAppでのAutoCAD利用は国内初の事例だったそうで、それなりに苦労はしましたが、パナソニックISはもちろんのこと、CADベンダーからも大きな支援を受け稼働にこぎつけました」と、吉田氏は約半年以上に及んだ構築作業を振り返ります。そして2011年11月、シンクライアント専用端末100台に加え、既存PCのうちシンクライアント化した12台によるDaaS環境の運用がスタート。2012年1月現在、日常業務に支障なく、安定稼働しているといいます。

運用開始から間もないため、主目的である管理運用の負担軽減に関する効果はこれからだという一方、吉田氏は「(社内から問い合わせの)電話が確実に減ったという手ごたえはあります」と語ります。

さらに、うれしい誤算がひとつ。それは仮想デスクトップのレスポンスの速さです。
「仮想デスクトップの動作は、想像していた以上にスピーディです。ほとんど“瞬時”ですね。CADについても何ら問題ありません。画面転送型シンクライアントなので、正直レスポンスには期待していなかったのですが・・・」と、吉田氏は驚きを隠しませんでした。

本社でのDaaS環境が安定的に稼働しはじめたロザイ工業。
「まもなく、モバイルシンクライアントも導入することになっています」と、吉田氏は次の展開を語ります。これまで同社では、現場用、プレゼン用など、用途ごとに持ち出し用ノートパソコンの運用を変えており、セキュリティ面からデータを取り出せるのは管理者のみという設定にしていました。モバイルシンクライアントの導入で、効率的で柔軟な運用が可能になると吉田氏は期待を寄せます。さらに、2012年春には赤穂工場にもDaaSを導入予定。
本社と赤穂工場ではこれまでITシステムも管理運用方法も異なっていましたが「DaaSの導入により、まずは管理運用の方法を一元化したい」と、吉田氏。すでに導入に向けた打ち合わせとテストが進んでいるそうです。
今回、国内でも類を見ない先進的な取り組みを成功させたロザイ工業。吉田氏は「タブレット端末を有効に活用することでペーパーレス化を進めたい」と、次の構想を明かします。そのためにも吉田氏が願うのは「ITがより簡単になること」。「企業向けITサービスは難しい。それは、老若男女関係ありません。今はまだ“わかる人にしかわからない”ものなのです。すべてがもっと簡単に、手軽に使えるようになれば、もっともっとITは活用されるはずです」と、強く語ります。
最後に「パナソニックISは対応が速く、明るく親身に疑問に答えてくれます。これからも、こちらがハッとするようなアイデアを出し続けてほしいですね」と、語ってくれました。

ソリューション営業部 西日本営業所岡田 政司PCやサーバなどIT機器は、時が経つほどに運用負担を増大させ、IT運用管理者はサーバを導入したその日から孤独な戦いを強いられることになります。ロザイ工業で孤軍奮闘する吉田様をどうサポートすれば良いのか。その結論が今回のご提案でした。結果、当社のDaaSをはじめとする当社のインフラサービス(Nextructure)のご採用をいただき、ロザイ工業様のインフラ回りをトータルサポートさせていただくことになりました。ハードと異なり“劣化しない”サービスをご提供し続け、末永いお付き合いをさせていただきたいと思います。

取材:2012年1月10日

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