導入事例

京都水族館 Ticketing Systemを導入~年間パスポート一日最高約3,000人分を当日発行

京都水族館では開業に際し、ご来場いただいたお客さまをスムーズにご案内できるようなシステムを検討。お選びいただいたのは、パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社(以下、パナソニックIS)が提案したチケット販売管理&営業支援システム(以下、チケッティングシステム)です。

お客様データ

サービス業

京都水族館

京都府京都市

京都水族館は、京都・梅小路公園内に2012年3月にオープンした日本最大級の内陸型水族館です。「水と共につながる、いのち。」をコンセプトに、川の恵みから海にいたるつながりと、多くのいのちが共生する生態系を再現。オープン初日には開館前から1,000人超が行列をなし、以来多くの人が「水に棲むいきものと触れあうひととき」を求め訪れています。

導入ソリューション・導入商品

1.お客さまにはストレスなく水族館をお楽しみいただきたい。

チケット発券時のタイムロスは最小限に。
また万一サーバダウンが起きても、お客さまにご迷惑をおかけしないようお迎えをしたい。

2.さらなる事業展開に備え、システムに拡張性を持たせたい。

今後、新たな拠点を建てた際もシステム基盤をそのまま使うことで、コストを抑えつつ経営分析にも活かしたい。

遊びながら学ぶことのできる「総合エデュテインメント(Edutainment※1)型水族館」をめざす京都水族館。水棲生物の展示のみならず、ものづくり体験を通していのちや環境について遊びながら学べるワークショップや水族館の裏側を見学できるバックヤードツアーなど、さまざまな体験プログラムを用意しています。国内初の完全人工海水化※2という取り組みは、水の透明度を高く保てるうえ環境にもやさしく、オープン前から話題を集めていました。

そんな京都水族館が業務システムの企画にあたり、 最も重視した点は「お客さまに心から楽しんでいただくこと」。「お越しくださるお客さまにご迷惑をお掛けしないというのが第一です。そのためにはスピーディなチケット発券はもちろん、万一サーバがダウンしたときも問題なくお客さまをお通しできるようにしたい。そうした意味で、チケット発券システムは水族館のシステム全体において核となるものでした」と、京都水族館を運営するオリックス不動産株式会社の 室千穂子氏は語ります。

オリックス不動産株式会社
運営事業本部 水族館事業部開発課
課長代理  室 千穂子 氏

今回、京都水族館が求めていたのは、発券・物販・飲食・運営・経理と、それぞれの業務が有機的につながるいわば「水族館業務全体のシステム化」でした。チケット発券システムを団体予約システムや館内のデジタルサイネージ、財務会計システムなどと 連携させることで、業務の効率化と経営分析への活用をめざしたのです。

「これだけ広範囲にわたるシステムを、新たな施設を建てるたびにゼロから構築していくのは大変なことです」と、室氏はもう1点のこだわりを挙げます。「今後の事業展開に備え、今回作り上げるシステム基盤には拡張性を持たせたいと考えました。新規着工の際に土台を流用できればその分コストを削減できますし、また事業分析も容易になります」。

お客さまの満足を第一に今後の事業展開も見越した、情報システムの総合戦略。顧客満足度・事業継続性・拡張性・信頼性・安全性・操作性・連携性の7点を要件に掲げ、数社にプレゼンテーションを依頼しました。その結果、「要件をすべてクリアしているのはもちろん、この取り組みをよく理解していると感じられた」(室氏)ことが決め手となり、当社の提案したチケッティングシステムが採用されたのです。


1 エデュテインメント(Edutainment):エデュケーション(Education:教育)とエンターテインメント(Entertainment:娯楽)を組み合わせた合成語。 近年、博物館や美術館などで楽しみながら学習する手法を表現する用語として認知されている。

2 人工海水化:同施設では、水質の安定とコスト削減に利点のある人工海水を自施設で製造し、淡水域を除くすべての水槽に利用している。

1.一日最高約3,000人分の年間パスポートをスムーズに当日発行!

予想以上のキャパシティを発揮。さらに初のゴールデンウィークには9日間で約14万5千人の来場者があったものの、トラブルレスでご案内。

2.今後のマーケティングを効率的に推し進める第一歩を踏み出せた!

お土産の売れ行きはどうか?シーズンごとにどのようなイベントを企画すべきか?システム連携で蓄積されていくデータが、「これからの京都水族館」創造に向けた確かな指針に。

チケッティングシステムにとどまらない、広範囲にわたる情報システムの構築。最も腐心したのは、業務の流れを共有しながらシステムの全体像を練り上げていく作業でした。室氏は次のように振り返ります。
「システム化が逆に業務の硬直を招くこともありますから、スタッフ各部門の要望を正しくくみ取りつつ、どこまでをシステム化するか判断していきました。パナソニックISにもこちらの業務内容まで踏み込んで理解してもらい、プロジェクトの舵取りをお願いしました。その辺りはよく応えてもらって、信頼感を築けていけたと思います」。

オープンを2ヵ月後に控えた2012年1月より、パナソニックISは京都水族館内にヘルプデスクを設置。共通無線をお借りし、スタッフの方々から要請があればすぐ駆け付ける態勢を整えました。
「あれが本当に一番心強かったです。お互いに我が事として作り上げていくような一体感がありがたかったですね」(室氏)。

そして全国からの注目が高まる中、2012年3月14日に京都水族館がオープン。その年間パスポートは大人気となり、一日に最高で約3,000枚を売り上げるほどに。予想だにしなかったこの枚数ですが、そのすべてを当日中に発行しお客さまにお渡しできたといいます。室氏はこのキャパシティに「少し感動を覚えました」と笑顔を見せました。

さらに初めて迎えたゴールデンウィークは、9日間で約14万5千人の来場者数を記録。ピークの日は2万4千人の方がお越しになりましたが、トラブルもなく無事乗り越えることができました。
「我々運営スタッフは、オペレーターの皆さんにシステムという重要なツールを渡して現場へ送り出すわけです。オペレーターの皆さんをサポートするため、そして何よりお客さまにご迷惑をおかけしないためにも、安定性のあるシステムが大事なのだと実感しましたね」とシステムの重要性を語る室氏。その表情には自信がにじみ出ていました。

京都水族館の名物である、国の特別天然記念物・オオサンショウウオ。実はこのオオサンショウウオのぬいぐるみがお土産コーナーで大人気なのです。「LLサイズで全長約90cmもあるのですが、大胆さが関西の方々に受けているのかもしれません」(室氏)。 物販の売れ行きやお客さまの年代別来場数などは、今後のマーケティングに欠かせない貴重なデータです。
室氏はシステム連携を活かした展望を「シーズンに応じたイベントの企画に活用したいですね。また、京都水族館という施設がどのようなお客さまにお越しいただいているのか、事業方針そのものを考えるためのデータとしても重要になってきます」と教えてくれました。
最後に、室氏はパナソニックISのサポート体制に引き続き期待を寄せます。「施設はオープンしてからが本当のスタート。できていて当たり前の運営業務ですが、だからこそ失敗は許されません。パナソニックISには我々スタッフの中に入り混じって支えてもらいましたから、これからも二人三脚でともに成長していけたらと思っています」。 パナソニックISも、華々しいスタートを切った京都水族館を末永くお手伝いしてまいります。

ソリューションビジネス本部 システムソリューション事業部井上 温子新しい水族館にシステムを導入するとあって手探り状態のプロジェクトでした。苦しいこともありましたが、最後には京都水族館の皆さまと一緒に“笑顔”で乗り切れたと実感しています。今後も、「お客さまに楽しんでいただくため」京都水族館様の業務をサポートさせていただきたいと思います。

取材:2012年5月16日

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