導入事例

湘南工科大学 ネットワークブートPCを導入~SSD適用でデータ読み書き高速化

IT技術を利用したモノづくりを学ぶことのできる湘南工科大学様(以下、湘南工大)のコンピュータ応用学科では、Webシステムをはじめアニメーション制作、機械設計などの幅広い学問領域に対応し、3DCGソフトやCADソフトを搭載したPC教室を用意。2012年10月、"パフォーマンス強化"と"省エネ"という2つのテーマのもと、大人数用PC教室のネットワークブートシステムを刷新し、さらに管理サーバを仮想化統合しました。お選びいただいたのは、パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社(以下、パナソニックIS)が提案したシンクライアントソリューションです。

お客様データ

文教

湘南工科大学

神奈川県藤沢市

湘南工科大学様は、相模工業大学を前身とする工科系大学。テクノロジーの専門性を深く学ぶ工学系学科と、幅広い学問領域からアプローチする文理融合系学科の2系統6学科を有しており、約2,000人の学生が体験や実習を通し学業に勤しんでいます。

1.最先端のPC環境に更新し、スムーズな授業運営を維持したい。

CG技術や開発環境の進化に伴い、それを扱うPCにもハイスペックが求められるように。
これまで以上にパフォーマンスを強化し、教育環境を整えたい。

2.学内省エネ活動の取り組みとして、システムの消費電力を削減したい。

大学全体で1割の省エネが目標に挙げられた。
システム更新を機に、消費電力の削減も考えたい。

コンピュータ応用学科
講師 本多 博彦 先生

アニメ、ゲーム、CG、Web、教育メディアや国際ビジネスなど、多彩なカリキュラムを設ける湘南工大 コンピュータ応用学科。授業では3DCGソフト「Maya」※1やCADソフト「SolidWorks」※2を使用する場面も多く、PC環境には常に高いスペックが要求されています。その中でも100台のPCを備えた大人数用教室は、前回の更新より5年半が経過したため、2度目のリプレースを行うこととなりました。

コンピュータ応用学科 講師の本多博彦先生は、その経緯を次のように語ります。「時代の変化に即した教育環境の整備として、PC教室は約5年ごとに更新していくのが望ましいと考えています。CGは年を重ねるごとに進化していますし、プログラミングも統合開発環境が主流となり、PCに要求されるスペックがどんどん高くなってきました。一方で、授業を実施する上で安定した動作を保証することは絶対条件となります。これらの理由から、パフォーマンス強化のためのリプレースが必要と判断しました」。

コンピュータ応用学科
助教 郡司 貴之 先生

また、第2の目的としては消費電力の削減があったといいます。「東日本大震災以降、大学全体で1割の節電が目標に挙げられました。我々も今回の更新にあたって設備の省エネが大きな要件となる中、パナソニックISから数種類の提案を受けたのです。その中で、コストパフォーマンスの観点からもっとも現実的だったのが“管理サーバの仮想化”でした」(本多先生)。

サーバの仮想化とは、1台のサーバをあたかも複数台のサーバであるかのように利用する技術。サーバ台数を物理的に集約することで、運用コストの削減や省エネなどのメリットが得られます。「管理サーバはラック2台分がほぼ満杯で、熱がこもりエアコンが常時フル稼働の状態。また約10年間使い続けていたサーバもあり、安定性の面でも交換の瀬戸際でした。仮想化によって台数を削減できると提案を貰った時は、素晴らしいアイディアだと思いましたね」と、助教の郡司貴之先生は提案を受けたときの印象を語ります。全く新しい試みを含んだリプレースでしたが「この教室がこれまでパナソニックISのシステムで動いていたという実績」(本多先生)が決め手となり、引き続きパナソニックISがお手伝いをさせていただくこととなったのです。


1 Maya:オートデスク社製。プロ仕様のハイエンドソフトであり、ハリウッドをはじめとする多くの映像現場で使われている。

2 SolidWorks:ダッソー・システムズ・ソリッドワークス社製。使い勝手の良さを特長に持ち、主として機械設計に利用されている。

1.IT教育環境のさらなるブラッシュアップを実現!

SSDの適用によりデータ読み書きを高速化。
高機能ソフトウェアを駆使する大人数PC教室として、最先端の環境に更新できた。

2.システム全体で大きな省エネ効果が得られた!

管理サーバを物理的に3分の2以下まで集約。
サーバの消費電力を削減できただけでなく、空調効率も飛躍的に向上した。

サーバの仮想化と統合で
エアーフロー的に
余裕が生まれたサーバラック

過去2回のシステム導入でも、PC端末に画像処理用のグラフィックボードと当時最先端のCPUを搭載し、高い性能を保っていたPC教室。今回は節電効果にもこだわり、さまざまな仮想化のパターンを計算しながら綿密な打ち合わせを重ねていきました。

2012年10月、3期目となる新・PC教室がオープン。OSもWindowsXPからWindows7にアップグレードされ、さらにもう1つ工夫を施しました。「PC端末にキャッシュの目的で積まれているHDD(ハードディスクドライブ)を、SSD(フラッシュメモリドライブ)に替えてもらいました。SSDはHDDに比べ読み書きの速度が圧倒的に速く、ログインやシャットダウンに掛かる時間が短くなりました」と、郡司先生はその効果を強調します。

ネットブートPC上で軽快な動作をみせる
3D CGソフト「Maya」

まだSSDの導入事例は一般的に少ないものの、パフォーマンスはもとより省電力で、価格も徐々に下がってきていたため、総合的に見てSSDが妥当と判断されたそうです。 衝撃に強く、かつ静音性が高いという魅力もありました。また管理サーバ側では、仮想化によってサーバの物理台数を3分の2以下にまで集約。

「サーバ全体の消費電力を削減できた上、空調効率も格段に良くなりました」と本多先生は笑顔を見せます。「サーバルームの空調には、空気の対流というものが大きく関わっていると分かりました。サーバラック内に空きができることで冷風がうまく循環するようになり、今では寒いくらい。単にサーバの電力量の削減だけでなく、空調電力や設備負担の軽減に予想以上のメリットがありました」(郡司先生)。

稼働から日は浅いですが、スムーズな授業運営を第一に、省エネにも手ごたえを感じられたという湘南工大。現在もより安定した環境を目指し、担当営業・SEとの連携を続けています。 近年すさまじい勢いを見せるクラウドやスマートデバイスの進展については、どのように見つめておられるのでしょうか。本多先生は、システムの本質を学ぶ重要性を踏まえながら「“どのようにITを使うか”が大きな意味を持つ時代。CADソフトなどモノづくりのツールも、数年後はタブレット端末からの利用が当たり前になるかもしれません。授業内容はもちろんシステム環境も進化を続けなければ」と語ります。
今回の導入については、「安定稼働という一番の要件に対し、パナソニックISは実際の運用状況を想定しながらシステムを作り上げてくれるので非常に信頼を置きました。長年任せてきた実績と信頼も大きかったです」(本多先生)「技術面でもマネジメント面でも、現場の状況に即座に対応してくれ非常に助かっています」(郡司先生)とご評価をいただきました。
パナソニックISはこれからも、湘南工大の高度な技術教育を支えるお手伝いを続けてまいります。

サービスビジネス本部 IDCサービス事業部吉田 進 湘南工科大学様は常に先端の技術を採用し、それを学生への教育に活かしておられます。今回のPC教室の更改では、次世代技術に対応しさらなるシステム強化を図りつつ、省エネも両立するご提案をさせていただきました。お客さまと納得がいくまで打ち合わせを重ねご採用いただいた仮想化技術。結果としてサーバルーム空調効率の劇的改善といった予想外の副次効果もあり、ご要望以上のお役立ちができました。今後も高性能かつ安定した教育環境のご提供に向け、末永くサポートさせていただければと思います。

取材:2012年10月30日

※当サイトに記載された社名および商品名などは、それぞれ各社の商標または登録商標です。
※当サイトの記載内容は取材日時のものです。内容および対象商品については、予告なく変更する場合があります。