パナソニックIS

ISクローズアップ
Vol.047 データ管理をシンプルに!「コピーデータ仮想化」がもたらすビジネス変革

2016年2月26日 「現場でのお役立ちを鍛える」
特集 : データ管理をシンプルに!「コピーデータ仮想化」がもたらすビジネス変革

現場でのお役立ちを鍛える

代表取締役社長 前川一博の写真

昨秋のW杯での躍進を機に、ラグビーの魅力に目覚めたという方は多いと思います。特に初戦の南アフリカ戦の劇的な逆転勝利は鮮烈な印象を残しました。3点を追う試合終了直前、PKのチャンスを得た日本はキックが決まれば同点という場面でスクラムを選択、見事に勝利を掴み取りました。しかしこの場面、日本代表を指揮したエディー・ジョーンズヘッドコーチは「3点(同点)を狙え」と怒鳴っていたそうです。土壇場で、なぜ指示どおり同点を狙わず、スクラムを組んだのか。それは勝利という目的を達成するために最適だと選手、すなわち現場が判断したからです。エディーHCは就任以来、日本人の良さを尊重した指導を行う一方、自己主張をしない点には常に変革を求め続けてきたそうです。あの日の現場の判断と勝利は、厳しい鍛錬に加え、最適だと判断したことを自ら選ぶマインドを身につけていたことで、もたらされたのではないでしょうか。

私たちも日々、お客さまの現場や市場で厳しく鍛えていただいています。お客さまの"最適"に向けて、社内での教育、研鑽はこれまで以上に行い、現場で真に必要なことを担当者自らが判断できるよう、しっかりとスキルを磨き続けてまいります。

データ管理をシンプルに!「コピーデータ仮想化」がもたらすビジネス変革

データ管理をシンプルに!「コピーデータ仮想化」がもたらすビジネス変革

データ爆発時代と言われて久しい昨今、ストレージへの投資は企業にとって大きな課題となっています。

データがストレージを圧迫している要因のひとつは、同一のデータがバックアップ用・開発用など用途別に何重にもコピーされているから。
今回ご紹介する「Actifio」は、そんな肥大化したデータ量を最適化するソリューションです!

増殖し続けるコピーデータ

「バックアップデータがすぐに使えない...」「データが増えすぎてストレージがいくらあっても足りない...」「運用管理が複雑で大変...」そう思ったことはありませんか?

本番データと別に作られる「バックアップ用」「BCP/DR用」「開発/テスト用」などのコピーデータは、いまやストレージ容量の6割以上を占めていると言われています。先に挙げた課題を引き起こしているのは、増殖し続けるコピーデータが原因。では、なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

従来のデータ管理手法は、バックアップ、スナップショット、災害対策など、それぞれ個別の管理ツールを組み合わせて実現しているケースがほとんど。つまり、それぞれの管理ツールがバラバラにデータを複製し続けてしまうのです。

ゴールデンコピーが解決!

ゴールデンコピーが解決!

こうした課題を抜本的に解決するのが、Actifioの「コピーデータ仮想化」という技術。特長的なのは、本番から作成する「ゴールデンコピー」と呼ばれる単一のマスタデータです。従来バラバラに存在していた多数のコピーデータをこの「ゴールデンコピー」に統合することで、ストレージ容量を劇的に削減できるのです。

さらには、これを元にした「仮想的なコピー」を用途に応じて生成することで、どの時点のデータであっても即座に利用できるようになります。

例えばアプリケーション開発現場。開発やテストで本番データを利用する場合はデータの用意に1日以上掛かるのが一般的ですが、Actifioなら10分以内で用意することが可能です。これにより開発リードタイムを大幅に短縮できます。

重複除外を施したゴールデンコピーならサイト間のデータ転送も軽量化できるため、DR(ディザスタ・リカバリ)環境の構築にも有効。

コピーデータ仮想化はデータ管理をシンプルにし、数々のメリットを生み出してくれます。

開発ベンダーが語る!「シンプルに、迅速に、そして便利にデータを使いこなす」

Actifioコピーデータ年間市場規模資料(IDCレポート)

──── はじめに、Actifio社の歴史を教えてください。コピーデータ仮想化というアイディアはどういう経緯で生まれたのでしょうか。

Actifioは2009年に創業者・最高経営責任者(CEO)でもあるアッシュ・アシュトシュが設立しました。彼は元々データマネジメントの技術者であり開発者です。彼はデータ管理に長く携わるなかで、マスターコピーによるコピーデータ効率化を考えたのです。そして本社のある地元ボストンで、近隣の企業のお客さまの意見を聞きながら開発を進め、2012年ごろから一気に展開を広げていきました。日本での本格的な展開は2013年からで、約3年になります。

──── コピーデータ仮想化は最近「仮想化の第三の波」としても注目されていますが、ずいぶん先取りだったのですね。

当時もデータの増加は問題視されていましたが、ここ数年の増加は、そのときよりももっと爆発的です。その原因は何だったのか。コピーデータ仮想化が「仮想化第三の波」と言われる背景に何があるのか。実は、いわゆる本番データの増加もさることながら、その数倍、もしかすると10倍近い勢いで増加しているのは、本番データを複製した"コピーデータ"なのです。いまやデータ総量の5分の4、あるいは6分の5がコピーデータだと言われています。Actifioは、このコピーデータを仮想化し効率化しようとするものです。

──── Actifioは全世界の二千社以上が採用しているそうですが、コピーデータ仮想化は企業のどういった業務の効率化にニーズがあるのですか?

バックアップやDRはもちろん、最近ではクラウドサービスプロバイダの採用が増えています。Actifioは一つのインターフェースでGUIによりさまざまなサービスレベルの設定ができるので、そのシンプルさが高く評価されているのです。一方、金融系の企業を中心に開発にコピーデータを活用するニーズが急速に高まっています。Actifioで最初にマスターコピーを用意すれば、本番相当環境を迅速に構築できるので、開発スピード、すなわち競争力が上がるというのですね。これはお客さまの声から生まれた新しいコピーデータの活用方法であり、当社も今後提案を進めていきたいと思っています。

──── リセラー契約を締結したパナソニックISに期待することを教えてください。

パナソニックISとは、すでに共同で提案活動などを進めています。今後「アーリーアダプター」と呼ばれる先進的な取り組みを進める企業に対して、一緒に打って出られればいいですね。

──── 本日は貴重なお話をいただき、ありがとうございました。

(取材は2016年1月26日)

アクティフィオジャパン株式会社 代表社長 勝俣 正起 氏

あいえす☆うちのBOSS<ボス>

「今号のボス」販売・物流ソリューション事業部 物流・PSI部 部長 村上 雅洋

「恵比寿様のようにいつもニコニコ顔」と部下からの信頼を集めるのは、物流・PSI部部長の村上雅洋。入社4年目の山岡詩織が紹介してくれました。

「当部署では経営情報管理(BI)システムの企画~導入~運用を担当しています。例えば物流なら、掛かったコストや物の動きなどは効率化を進めるための大事な情報。BIツールによってこれらを一元化し、新たな分析にご活用いただくのがミッションです」。

そんな彼女が常に意識しているのは「業務視点」だといいます。「BIツールがどんなに最先端の技術を備えていても、実際の業務に落とし込まれたしくみでないとお客さまには響きません。どういった情報を見える化すればより良い経営につながるのか?と考えていくのは難しいですが、そこが私たちの腕の見せ所だと思っています。村上さんは自ら現場に入り込み、業務視点の大切さを私たち部下に示してくださる方。人脈の広さもすごいなと思います」。

印象的だったのは?と尋ねると、「物流・PSI部の発足当初」との答えが。「部員全員がそわそわしている中、村上さんが一人ひとりに声を掛けてくれたのはすごく覚えていますね。話をよく聞いてくださって、安心してこちらからも打ち解けられました」。

良いシステムも良い職場も、大事なのは対話。そう感じさせる笑顔の絶えない取材でした!

販売・物流ソリューション事業部 物流・PSI部 山岡 詩織