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Vol.061 次世代の本人確認「顔認証システム」

2018年8月28日 特集 : 次世代の本人確認「顔認証システム」

次世代の本人確認「顔認証システム」

サイバーキルチェーンから学ぶ標的型攻撃 効果的な備え」

顔パスなら確実でスピーディー!

iPhone のロック解除システム「Face ID」が2017 年秋に登場し、ますます実用的な技術として注目を集める顔認証技術。

テロ対策をはじめ、迷子の検索や、工場などでの出退勤の簡素化などにも顔認証の活用が期待されています。

今号では、ディープラーニング技術を活用したパナソニックの高精度な顔認証技術について、事例を交えてご紹介します!

世界最高水準の顔認証性能を実現!

精度が高く特別な操作が不要な顔認証技術は、例えばサーバルームや病院の薬品管理庫、フィットネスジムなど、既にさまざまなシーンで活用されています。鍵やIC カードと違って紛失のリスクがないほか、かざしたりする必要がないため、常時携帯しなくてもよい点、荷物を持っていてもスムーズに認証できる点なども顔認証技術のメリットと言えるでしょう。

パナソニックの顔認証システム※1 は、ディープラーニング(深層学習)技術を取り入れており、世界最高水準の顔認証性能※2を有しています。従来の顔認証技術では難しかった、斜め顔(左右45 度)やうつむき顔(上下30 度)、サングラスやマスクなどで一部隠れた顔、また10年くらい前の顔写真と現在の顔でも認証が可能です。

顔認証技術のメリット

  • 高精度
  • 特別な操作が不要
  • 紛失リスクがない
  • 常時携帯の必要がない
  • 手がふさがっていても認証可能

パナソニック株式会社 コネクティッドソリューションズ社の技術です。

2017 年4 月、アメリカ国立標準技術研究所NIST(IJB-A)の比較試験において世界最高レベルの顔認証性能を達成。

パナソニックの顔認証技術で認証可能な顔パターン

|導入事例リポート| 富士急ハイランド様

富士急ハイランドでは2018年7月14日より「入園無料化」がスタートし、大きな話題を呼んでいます。その狙いは、現在のメインユーザーである20代のお客様だけでなく、地元民やインバウンドを含めた幅広い年代の方にお越しいただくこと。

そして、富士急ハイランドを「誰でも気軽に訪れることのできるハブスポット」として機能させることで、周辺の富士山エリアに新たな観光の形を生み出すことだといいます。

これと同時に、「世界一安全で安心な遊園地」をめざすセキュリティ強化の取り組みとして、パナソニックIS が提案したディープラーニング顔認証技術をベースとする入退場システムをご導入いただきました。

6歳以上の来園者様は全員、富士急ハイランドWeb サイトか現地のエントランスゲートで顔写真をご登録いただきます。なお、顔認証可能な小学生以上の入園者全員が対象となるのは遊園地で世界初となります。(※富士急ハイランド調べ)

ゲート通過時に一人ひとりの顔を瞬時に認証することで、入退場がコントロールされ、園内で安心してお過ごしいただけるようになるほか、フリーパスをご購入いただいた来場者様はチケットを出さなくても「顔パス」でアトラクションに乗車できるようになります。

パナソニックIS は、テーマパークへの豊富なシステム導入経験をもとに、顔認証エンジン、入園ゲート、富士急ハイランド既存のチケッティングシステムをつなぎ、顔写真登録~認証~入園の一連の流れをスムーズに運用できるようコーディネートしました。フリーパスを購入し顔写真を事前登録いただいた場合、顔をかざすだけで、わずか1 秒程度で入園可能。アトラクション乗車時も同様の早さです。

あいえす☆プロフェッショナル

富士急ハイランド様への顔認証システム導入を果たしたプロジェクトメンバーの1人、エンタープライズソリューション事業部 施設空間ソリューション部の垣内卓磨が今回のプロフェッショナル。これまでどのようなキャリアを歩んできたのですか?

「実は、文教のお客様向けにPC 教室のソリューションを10 年以上ご提供してきました。テーマパークのお客様は今回が初めてでした」。

意外な経歴!ですが、これには大きな狙いがあったそうです。

「私が担当したのは顔認証端末のキッティング(設定)作業。パナソニックの頑丈タブレット『TOUGHPAD』を計88 台導入しているのですが、PC 教室の環境構築で用いられる『クローニング』技術やOS カスタマイズ用の共通スクリプトを活用して、この作業を効率化しました」。

担当領域を越えてノウハウが共有されたということですね。彼の活躍もあり、今回はわずか3ヵ月でサービスインできたそう。

「お客様に『次もよろしく』と言っていただけることを目標に、目の前の仕事を申し分なくこなせるよう日々心掛けています。個人の頑張りだけではどこかで限界が来てしまいますが、さまざまな強みを持った人達が集まれば、プロジェクトのスピードも質も上がります。当社は、何かあっても垣根なく助け合える。そこが現場力だと思います。私にとっても、今回のプロジェクトは刺激的で良い経験になりました」。

「現場力」とは...

ノウハウの結集。それぞれの担当領域を越えて助け合える文化が強みになっていると感じます。

エンタープライズ ソリューション事業部 施設空間ソリューション部 垣内 卓磨

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ソリューション事業部
施設空間ソリューション部

垣内 卓磨