パナソニックIS

ISクローズアップ
Vol.072　テレワークの切り札 Windows Virtual Desktop （WVD）とは？

2020年11月25日特集：テレワークの切り札 Windows Virtual Desktop （WVD）とは？

テレワークの切り札 Windows Virtual Desktop （WVD）とは？

何がすごいの？ WVD

2019年にマイクロソフト社から発表された
「Windows Virtual Desktop」（WVD）が
画期的なDaaS（仮想デスクトップサービス）として
注目を集めていますが、どのようなサービスかご存じでしょうか？
今号では、WVDのメリットや課題などを詳しくご紹介します。

WVDはVDIとSBCのいいとこどり！注目機能「マルチセッション」

従来のVDI方式

WVD
Windows 10 マルチセッション

従来のSBC方式

メリット

・ユーザーが個別の環境を占有できるため、ユーザーにとって自由度が高い

・複数のユーザーでCPUやメモリを共有するため、コストを抑えられる

・Windows Server で実行できないアプリも利用できる

・複数のユーザーでCPU やメモリを共有するため、コストを抑えられる

デメリット

・導入・運用のコストが高額

・現時点では管理機能が充実しておらず、運用が難しい

・Windows Server で実行できないアプリがある

WVDは、マイクロソフト社が提供する仮想デスクトップサービスです。
その画期的な特長は、唯一WVDだけが持つ「Windows 10 マルチセッション機能」です。
これはWindows 10を複数のユーザーで共有できるというもので、マイクロソフト純正のWVDだからこそできる機能です。
仮想デスクトップの方式にはVDIとSBCの2種類がありますが、WVDは、VDIの高いアプリ互換性とSBCのコストメリット、両方を兼ね備えた「いいとこどり」のサービスなのです。
また、既にWindows 10のライセンスやMicrosoft 365のE3 以上のライセンスをお使いの方はMicrosoft Azureの利用料だけで利用が可能なため、手軽に導入できる点もメリットです。

一方で、未成熟な点も

ただし、WVDには未成熟な点もあります。
例えばイメージ管理の際、WVDではテンプレートからの一括展開は可能ですが、その後の更新ができません。
そのため、Winows Updateなどを適用するには一旦すべてを削除してテンプレートを再展開しなければならず、工数がネックとなってしまいます。
また、管理ツールが簡易的で、ネットワークの通信量削減や電源管理など、運用で求められる細やかな要件についてはまだ対応できません。

WVD×Citrix Cloudで弱点をカバー

そこでおすすめするのが、WVDに「Citrix Cloud」を組み合わせる方法です。
Citrix CloudではMCS（Machine Creation Service）を利用してイメージ更新ができるため、Windows Update などの適用が楽になります。
さらに、アプリケーション配信ソリューション「Cloudpaging」を組み合わせると、アプリケーションの組み合わせパターンが自由自在になり、利用者の満足度も高い仮想デスクトップを実現することができます。
また、Citrix Cloudではコスト削減効果も見込めます。
WVDは仮想PCの使用時間に基づく従量課金制のため、Citrix Cloudの電源管理機能を上手に使うことでコストを節約できるのです。
帯域保証型サービス「Express Route」で通信量を抑えることも可能です。