ハイブリッド型PANシステム HP-PAN
ファブリックコンピューティングとは
ファブリックコンピューティングとは、CPUやメモリ、ストレージなどのICTの構成要素を多数配置し、それぞれの間を高速なインターコネクトで結合することで、構成がオンデマンドで柔軟に変更できるシステム・アーキテクチャです。リソースをプールしておくことから資源プール化アーキテクチャとも呼ばれています。
必要とする機能や性能に応じて、リソースを切り出すことでシステムが構成できるため、さまざまなニーズに合わせたクラウド環境を柔軟に提供できます。
ファブリックコンピューティングを実現するPANテクノロジー
ファブリックコンピューティングのコンセプトを独自のハードウェア上で提供してきたものに、Egenera(イージェネラ)社のPAN(Processing Area Network)があります。当社は2004年から、ユーザーとしてPANを導入し、基幹システムである受発注システムのオープンシステム化に全面採用。現在では、PANの優れた構築/拡張の容易性と徹底した冗長化による可用性を活かし、国内最大級のユーザーとなっています。
イージェネラ社は、2009年”PAN Everywhere”を掲げ、これまでハードウェアと一体としてきたPANを他メーカーのサーバに搭載できるようにアーキテクチャを変更。現在は、PAN上であればあらゆるメーカーのサーバにシステムが移動可能な「マルチPAN」が実現されています。これにより、マルチベンダ環境下における真の仮想化が実現できるようになりました。
PANシステムのテクノロジー

PANポータビリティ
サーバの定義情報をバックアップし、別筺体で復元できます。復元先のPAN構成(ブレード数、仮想ネットワーク構成)が違っても、PAN ポータビリティが持つマッピング機能によって、復元先の環境にあった構成でサーバの定義情報を作成できるため、同一の構成である必要はありません。
これによりセカンダリサイト構築の制約が減るため、通常時は開発系として動かすといったことも可能となり、保有リソースの有効活用に貢献します。

I/Oリソース仮想化
サーバの定義情報をバックアップし、別筺体で復元できます。復元先のPAN構成(ブレード数、仮想ネットワーク構成)が違っても、PAN ポータビリティが持つマッピング機能によって、復元先の環境にあった構成でサーバの定義情報を作成できるため、同一の構成である必要はありません。
これによりセカンダリサイト構築の制約が減るため、通常時は開発系として動かすといったことも可能となり、保有リソースの有効活用に貢献します。

インストールイメージテンプレート化※1
ハイブリッド型PANシステムでは、サーバベンダソリューションとの組み合わせが自由です。
サーバベンダソリューションと並行利用することで、PANを使いハードウェアリソースを迅速に準備した後は、テンプレート化したOSイメージですぐに起動できます。
ハードウェア/ソフトウェアの両面でPAN システムはお客さまのビジネスの俊敏性を確保します。
※1 テンプレート化機能が使用できるのは、Linuxのみです。
サーバポータビリティ※2
PANとサーバベンダが提供する IO仮想化機能 の統合によりシンプルなサーバ管理を実現します。サーバの構成情報はブレードの起動時に論理的にテプロイされるため、ハードウェアの再配置、ハードウェア交換の際も柔軟に対応できます。またOS障害の場合は、確実な自動HAを提供。その設定もワンクリックです。
※2 Egenera PAN Manager(R) Software for Fujitsuにおきましては一部制限があります。
HP-PAN System
サーバ統合やプライベートクラウド環境構築といったオンプレミスの改革を始め、ミッションクリティカルな業務におすすめのサーバシステムです。HP社のBladeSystem C7000シリーズとEgenera社のPAN Manager version7を組み合わせ、ハードウェアの性能をフルに引き出します。

構成例
Egenera PAN Manager(R) Software for HP + HP BladeSystem
PAN Managerのプロビジョニングモデル、N+1フェイルオーバー、災害復旧(DR)機能をHP c-Class Bladeに提供。PAN ManagerをHPプラットフォームのI/O仮想化機能(Virtual Connect)と統合します。
- Virtual Connect(VC)により個々のブレードに対するI/Oの設定(WWN設定/Ethernet MAC設定)が外部から制御可能
- PAN Managerは、VCのI/O仮想化機能を利用(I/Oブリッジングは行わない)
HPハードウェア

- 筐体 – HP C7000
1筐体で16ブレード(16筐体まで拡張可能) - Fabric – 10G Ethernet Virtual Connect
FlexFabricはFCoEを使用することで、EthernetとStorage(FC/iSCSI)のネットワーク統合と、ハードウェア構成の簡素化を実現します。 - Blade-BL460/BL465
各ブレードは、2x10G Ethernet接続です。
HP-PAN systemのハード構成

諸元
HP製サーバBladeSystem c-ClassへPAN Manager(R)を搭載。
これまでのPAN操作性は変わらずHP製I/O仮想化機構(HP Virtual Connect)を活用。
これにより、I/Oスループットが、飛躍的に向上します。

外径寸法・重量 | PAN OPServer (リソース管理サーバ)×2 PAN OPServer 1台あたり 1U 6.33 kg (最大) PAN マネージャ(リソース管理ソフトウェア) Bladeシャーシ×1(Virtual Connect Flex Fablicスイッチ×2 OAモジュール×2) ブレード筺体 1台あたり10U 212kg(最大) |
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ブレード仕様 | プロセッサ数/コア数 ※Intel社製 1P/6C (最大 2P/12C) 1P/8C (最大2P/16C) 1P/10C (最大2P/20C) メモリ:最小2GB 最大1TB(2CPU時) pNode 最大16枚 |
PAN Tools 稼働OS | RHEL 5.6 and higher (32/64-bit) RHEL 6.0 and higher (32/64-bit) SLES 11 SP1 and higher (32/64-bit) Citrix XenServer 5.6 FP1 and higher Citrix XenServer 6.0 and higher Windows Server 2008 R2 SP1 and higher |
2012年7月1日現在
※PAN Systemに対応するハードウェアの詳細につきましては、当社営業までお問い合わせください。
パートナーシップについて
当社は、日本ヒューレット・パッカード株式会社の正規ビジネスパートナーです。
