導入事例

株式会社プロトコーポレーション Oracle Exadataを導入~期待を超えるパフォーマンスを実感

今や常時30万件を超える情報が掲載される「Goo-net」は、サービス開始から2016年で20年目を迎えます。事業の拡大に加えて、増え続ける情報に対応するため、2014年8月、株式会社プロトコーポレーション様はついにシステムの刷新を決断。
パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社(以下、パナソニックIS)が提案する「Oracle Exadata Database Machine」 の導入を決めました。

お客様データ

サービス業

株式会社プロトコーポレーション

愛知県名古屋市

クルマ・ポータルサイト「Goo-net」や輸入車・ポータルサイト「GooWORLD」、バイク・ポータルサイト「GooBike.com」をはじめ、様々な情報ポータルサイトを運営する株式会社プロトコーポレーション。1977年、名古屋で創業。同年創刊した「月刊中古車通信」は現「Goo」へと引き継がれ、今に至ります。1996年には、いち早くインターネットビジネスへ参入、中古車情報サービス「Goo-net」を開始、雑誌とネットを連動させた新たなビジネスモデルを確立。提供するサービスは自動車関連情報に加えて、スクール・資格、レジャー、リサイクルといった生活関連情報など、留まるところを知りません。またマレーシア、台湾と海外へのビジネス展開も積極的に行っています。

導入ソリューション・導入商品

1.事業拡大で、データベースのスピード面での課題が顕著に。

新システム「MOTOR GATE」の稼働開始後、データベースに対して高いパフォーマンスが求められる一方で、
クライアントの増加に伴い、システムの処理能力が限界にきていた。

2.システム障害時の対応が困難、冗長化は必須!セキュリティ面での信頼性を高めたい!

システム障害で雑誌が発行できなければ死活問題!冗長化で可用性を実現したい。
個人情報を取り扱うデータベースのセキュリティを強化することにより、システムの信頼性向上につなげたい。

ITソリューション2部
部長 山本 正博 氏

本の時代からネット時代に

「中古車販売店自身が中古車の情報を登録し、組版につなげる仕組みを導入したのが2004年でした」と、ITソリューション2部の部長、山本正博氏は当時を振り返ります。1984年に雑誌「中古車通信」(現「Goo」)を創刊、全国展開していく中で、ブロードバンドの普及による本格的なネットの時代を迎え「大きなチャンス」と捉えたのです。

導入前は営業マンが中古車販売店を1店1店取材し、預かった写真を切り貼りして徹夜で記事を入稿していました。導入後は、販売店自身でデータ登録ができ、お客さまからの問い合わせにも直接回答できるようになりました。「当初はこのスタイルに販売店も幾分とまどいがあったものの、頻繁な情報アップデートが収益増につながることが広く認識されるようになると、一気に契約店数が増えていった」ということです。

自動車業界のプラットフォームとして

山本氏は「情報媒体のメインは雑誌からネットへ大きくシフトし、同時に当社の立ち位置もお店の経営支援へと変化した」と言います。今では顧客情報や購入後の履歴管理を行えるようになり、単にクルマの販売情報にとどまらず、エンドユーザーごとにオプションの購入、整備履歴、そして廃車にいたるまでクルマのライフサイクルすべての情報を保有し活用する情報事業へと進化しています。

パフォーマンスと可用性、そして安全性を求めて

契約販売店がますます増加し事業も急拡大。これにともなって、既存のRACシステムでは処理能力がすでに限界に近い状況になっていました。また、ネット上に登録したデータを使って自動組版の仕組みで雑誌を制作しているため、システム障害は雑誌の出版にとって死活問題となりかねません。
「パフォーマンスを改善し、冗長化することで、安定したプラットフォームを提供して、お客さまの収益性向上につなげたい」、また「お客さまの大切な情報を守るために、さらにセキュリティを強化したい」という思いから基幹業務システムを支えるデータベースの刷新を決定、新システムの検討が行われました。

RAC(Oracle Real Application Clusters):複数のコンピュータに処理を分散させるクラスタリング機能

1.期待を超えるパフォーマンスを実感、高可用性も実現!

バッチ処理、オンライン処理が最大5.3倍に。
データの表示速度が格段にアップ、中古車販売店の収益性向上にも貢献。
サーバの冗長化で可用性を実現することができた。

2.運用のシンプル化を実現、合理化達成!さらに高機密性も!

Oracle Exadataによる基幹系データベースの統合で、運用管理を一元化、これにより大幅な工数を削減。
セキュリティ対策も一元化、暗号化ツールを活用して更なる高機密性も実現可能に。

ITソリューション2部
眞田 正志 氏

検証機で事前に効果を確認

「ある画面遷移のSQLの実行速度が17倍になるなど、パフォーマンス面での大幅な改善を事前に確認することができたのは大きかった」とITソリューション2部の眞田正志氏は思い返します。パナソニックISの「Oracle Exadata Database Machine」(以下、Oracle Exadata)検証機で実際のデータを走らせたPOCが導入の決め手となりました。

元旦しかとめられない!

「多くのユーザーがシステムを利用する中で、システムを停止できるのは元旦だけだった」と山本氏は言います。また「車の需要期のピークの1月から3月に、より快適なサービスで販売実績につなげ、中古車販売店に喜んでいただきたかった」と眞田氏。POCですでにパナソニックISとシステム構成を共有、課題も把握済みでした。そのため、プロジェクト期間わずか4ヵ月、サービスイン前24時間のみシステムを停止させただけで、移行を完了することができました。データベース移行の際に大きな問題も発生しませんでした。

情報更新が早くお客さまも満足

旧システムでは、「Goo-net」や「GooBike」のアクセス数をバッチ集計していましたが、これだけで8時間を要する高負荷処理。1日2回の実施が限界でした。これが、Oracle Exadataによるパフォーマンス向上で一気に1.5時間に。
「今後は集計回数を増やして、より直近の数値をご提供することで、中古車販売店の利便性をより引き上げていきたい」(眞田氏)。中古車販売店からは「車の価格推移を表示する速度が格段に上がった」という反響もあったということです。

システムも運用もコンパクトに

雑誌「Goo」と「GooWORLD」とともにOracle Exadataの前で

基幹システムにOracle Exadataを採用したことで、これまで個別に運用されていた複数台のデータベースを統合。「データベースごとにやっていたバックアップ等あらゆる周辺処理を、一元化、運用の大幅な合理化につながった」と山本氏。
同時にサーバの冗長化で安定した仕組みを実現。またセキュリティ対策も一元化、その強化にもつながっています。「中長期的にはインフラチームのコスト削減にもかなりの期待がもてそうだ」と山本氏は言います。

POC(Proof of Concept):実機による機能検証、性能検証

プロトコーポレーション様の主な導入製品・サービス

Oracle Exadata Database Machine Oracle Platinum Service
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Oracle Database Security Solution
【画像をクリックすると拡大表示します】

日本オラクル社より画像の掲載許可を頂いています。

ユーザー数4万を目指して更なる躍進を念頭に、Oracle Exadataを利用したプラットフォーム上でビジネスを拡張していきたいと思っています。またグループの整備システムやタイヤ販売などシステム間連携で車やバイクの履歴を容易にチェックできる仕組みを実装し、もっと中古車業界をよくするために、安心・安全を提供していけるようなシステムに発展させていきたいと思っています。
Oracle Exadataのユーザー企業でもあるパナソニックISには、今後も運用保守という面で、コスト削減、システムの安定稼働といったナレッジを共有、指導いただきたいと思います。(山本氏)

IDCサービス事業部坪井 秀雄 プロトコーポレーション様の基幹システムをExadataに統合するという重要なプロジェクトに参画できたいへん嬉しく思います。幾度か躓きもありましたが、プロトコーポレーション様と共に乗り越え大過なくサービスインまでこぎつけました。Exadataユーザーとして培った構築・運用ノウハウを活かし、継続的に運用改善ができる環境をご提供できたことで、当社のバリューを示すことができたと思います。プロジェクトは完了しましたが、引き続きプロトコーポレーション様のExadata運用を微力ながらご支援させていただく所存です。

取材:2015年3月26日

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