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データを企業の資産として活用するために、企業内に散らばるデータを整理して効果的に活用する「データガバナンス」が昨今注目されています。
製造現場においても設備保全の自動化や製品検査の精度向上など効果が期待されますが、多くの企業がさまざまなやり方で最適解を探っているのが現状です。
今回は、工場のデータガバナンスが難しいとされている理由と、成功のポイントをご紹介します!
製造現場における管理レイヤーは「計画層-実行層-制御層-物理層」の4層に分類できます。これらに、システム・機器・設備を対応させると、「ERP-MES-SCADA-プロセス」となります。
これら各階層のさまざまなデータを統合的に活用することで、企業活動に有益な情報利用(データガバナンス)を実現できるとされています。
特に制御層のデータは「製造実績」「設備状況」「品質情報」など、より現場に近い情報であることから、リアルタイムにライン状況を把握したり不良兆候を検知するなどの効果を見込めますが、まだまだこうしたデータを充分に活用できている企業は多くはありません。
有益なデータ活用が充分にできていない理由のひとつは「はじめから100点満点をめざしてしまう」ことにあります。
つまり「計画層-実行層」と「制御層」ではデータの粒度が異なるにも関わらず、はじめから3 層すべてのデータの相互活用をめざし、ひとくくりに扱ってしまうということです。温度や振動数のような「制御層」のデータは「計画層-実行層」のデータと異なり正規化されておらず、またデータ量も膨大になる傾向にあるため、扱いが難しいのです。
そこで、制御層に焦点を当て「制御層のデータを人が扱える"情報" に変換する」ことから始めてみましょう。
具体的には「分析ツールに掛けられるよう非構造化データから構造化データに変換する」「膨大なデータ量になる数ミリ秒単位のセンサーデータは要点をまとめる」などです。
これまで扱えていなかった制御層のデータを"扱える情報" として上位層へ届けることが、製造現場のデータガバナンス実現に向けた重要なファクターなのです。
パナソニックISがご提案するのは、エッジコンピューティング技術を活用したデータ変換プラットフォームです。デバイス層で発生する膨大なデータの収集、変換、加工を、従来のようにサーバ層で処理するのではなくエッジ層で処理することでより高速に行い、さらにはリアルタイムデータの可視化までもエッジ層で実現します。そしてERPやMESなどのデータと結合し、より付加価値の高いデータ活用・分析ができるよう、データそのままではなく扱いやすい"情報" としてサーバ層へ送り出します。
各階層のデータを適正な粒度に揃えることで製造現場の情報を垂直統合し、工場のデータガバナンスに道筋を示します。
製造現場におけるIoTデータの活用は今後も存在感を高めていきます。パナソニックISでは、今回ご紹介した取り組み以外にもIoTに関わるいくつかのアプローチが進んでいます。
続報もご期待ください。
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