ここから本文です。
社内ポータル内検索に横断検索が可能なNeuron ESを採用
高速化とヒット率向上で、知りたいことがすぐに分かる!
ここがポイント |
|
検索における課題
|
→ |
このように解決
|
パナソニックグループでは「事業会社制」と呼ばれる新たなグループ経営の発足以降、社内ポータルの役割が大きく変化。トップページが事業会社ごとのポータルに切り替わり、またグループ共通の社内ポータルが新たに立ち上がりました。
同時に課題があった検索機能は、検索エンジンにNeuron ESを採用。本プロジェクトを推進したパナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社とパナソニック インフォメーションシステムズ株式会社のコアメンバーに話を聞きました。
――Neuron ES導入の背景を教えてください。
礒井 パナソニックグループでは事業競争力と経営体質の強化、そしてグループの成長性確保のため、各事業会社に独立性を持たせる「事業会社制」が2022年4月からスタートしました。これにより、全社的な社内ポータルの役割が大きく変化したことがNeuron ES導入の背景にあります。
パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社 情報システム本部 経営管理システム企画部 部長 礒井 正義 |
――具体的に社内ポータルはどのように変化したのでしょうか。
礒井 事業会社制以前までは、イントラネットのトップページはグループ共通の社内ポータルでした。コンテンツには社内ニュースや経営層のブログ、各事業部門のリンク集などがあり、パナソニックグループの従業員であれば、社内ポータルを通じてグループ内のさまざまな情報にアクセスすることができました。
事業会社制では、イントラネットのトップは事業会社ごとのポータルになります。すぐに事業会社の情報にアクセスできますから、スピード感を持って事業を推進していくには最善の方法ですが、グループに共通する情報や、従業員が共通利用できるサービスに関する情報発信の手段がなくなってしまいます。そこで、グループ共通の情報を発信する「コラボレーションポータル」を新たに立ち上げ、各事業会社のポータルからアクセスできるようにしました。さらに、コラボレーションポータルの検索機能を強化するため、Neuron ESを導入しました。
――なぜ、検索機能を強化する必要があったのでしょうか。
豊田 コラボレーションポータルは、管理部門が異なる複数のサイトを集約したリンク集のようになっており、膨大な情報量があります。従来の社内ポータルは検索機能に難があり、調べたい情報がすぐにヒットしないことが多々ありました。そこで、検索機能を強化してコラボレーションポータルの価値を高める狙いがありました。
パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社 マーケティングDXソリューション事業部 CXソリューション部 部長 豊田 逸平 |
――大規模なプロジェクトだったのですね。導入にはどれくらいかかったのでしょうか。
荒河 2021年1月にプロジェクトが始動、1~3月の間にコンセプトを設定し、4~6月にかけて検索エンジンの比較・検討を行いました。
――検索エンジンの比較・検討について詳しく教えてください。
豊田 まず、クラウドというトレンドを踏まえ、大手企業の検索エンジンを検討しました。しかし、社内の機微情報はクラウドに置けないと判断。現状では無理があると断念しました。
荒河 オンプレミスのイントラネット環境で横断的に検索できる製品となると、比較・検討対象は4~5製品に限定されます。そのなかから選定したのがブレインズテクノロジー株式会社のNeuron ESでした。
選定理由は、まず何といっても検索のスピードでした。さらに、サイジングや稼働率などをあらかじめ想定しやすい点も管理者にとっては嬉しいポイントでした。大量のサイトを束ねて検索する必要がありますが、必要なリソースを見積もる、検索対象を特定するなど、細かく対応できるのはNeuron ESだけでした。イントラネットは少し独特で、過去数十年分のデータから本当に必要な情報をピックアップしてサーチさせる必要があるのですが、Neuron ESはこうした情報検索に長けていると思います。
パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社 マーケティングDXソリューション事業部 CXソリューション部 国内WEBマーケティングシステムチーム チームリーダー 荒河 智美 |
豊田 Microsoft SharePoint Online(以下、SharePoint)やファイルサーバも検索できるという点も評価し、Neuron ESを検索エンジンに選定しました。
――ポータルでの検索で工夫した点はありましたか?
礒井 検索は頻繁に利用する機能のひとつですから、わざわざコラボレーションポータルにアクセスしてから検索するのは手間です。そこで、各事業会社のポータルに検索ボックスを設けることにしました。
荒河 検索の方法は二段階、いきなり全体検索をして自分の事業会社とは関係ない情報が先に上がってきてしまうと混乱してしまいますから、まずは事業会社のポータル内で検索を行います。そこで見つからないときは、あらためてNeuron ESで全体を検索する仕組みにしました。Neuron ESでの検索はキーワードを引き継いで全社検索となるため、ユーザーは特に意識することなく利用することができます。
村上 リンクするすべてのサイトを検索対象にすると150~170ほどありますが、特定の人のみが閲覧できるアクセス権付きのサイトなども考慮しなければなりません。現実的なところで、約100前後のサイトをリンク対象にしました。
パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社 マーケティングDXソリューション事業部 CXソリューション部 デジタルマーケティングシステムチーム 村上 巧輝 |
――Neuron ESに対する評価を教えてください。
<検索スピードが速い>
荒河 以前の社内ポータルと比べて検索スピードが劇的に速くなりました。以前は待たされることも多々ありましたが、Neuron ESではすぐに検索結果が表示されます。
<クローリングの速度が速い>
豊田 各事業会社のサイトに影響を与えないようにクローリングは夜間に行っていますが、以前の社内ポータルでは一晩かかっても終わらず、日中の業務に負荷がかかることもありました。Neuron ESに変えてからは数時間で終了。日中業務に影響がなくなりましたので安心しています。
<鮮度の高い検索結果を提供できる>
荒河 以前はクローリングの速度が遅いため、バッチ処理を毎日行えませんでした。このため、鮮度が落ちている検索結果もあったかもしれません。しかし、Neuron ESになってからは毎日バッチ処理を実施。これにより、常に最新の検索結果を届けることができます。コロナ禍の影響でテレワークが浸透した分、それに合わせて相対的に検索の使用率が高くなっていると感じていますから、鮮度の高い検索結果を提供できるのは非常に重要です。
<インデックス容量が少ない>
荒河 イントラネットのデータは基本的に蓄積されていく一方ですから、インデックス容量まで増えていくとストレージの費用がかさんでしまいます。その点、Neuron ESは検索対象データのインデックス容量が非常に少ない(5~10%程度)と伺っていますから、非常に期待しています。
<驚きの安定稼働>
安田 クローリングがフリーズする、サーバー負荷が上がってアラートが出るなど、何かしらのトラブルはあるものと思っていましたが、現在までシステムが不安定になることはほぼありません。Neuron ESの管理画面も使いやすくコーディング不要。先進的なUIからのパラメータ設定のみで運用することができます。運用する側とすれば、本当に楽です。
パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社 マーケティングDXソリューション事業部 CXソリューション部 国内WEBマーケティングシステムチーム 安田 卓也 |
<見たいサイトにアクセスできる>
ユーザーの声 健康診断のオプションメニューの申し込み方が分からなかったため、検索したところ、すぐ最上位にヒットしました。また、社宅制度を使って引っ越しをしたいと思い、社宅制度を検索したことがあります。その際もすぐに目的のサイトへアクセスすることができました。精度や検索スピードが素晴らしく、利用者のことを考えた検索ツールだと実感しています。
<必要とされている情報が分かる>
荒河 「カレンダー」というキーワードがかなり検索されていることが分かりました。同時に「カレンダー」で検索されるサイトがないことが「0件ヒット」という機能で判明。サイト管理者へ報告し、「カレンダー」にまつわるコンテンツが公開されました。このように必要されている情報が分かるのは素晴らしいと思います。
――今後の展開を教えてください。
荒河 グループとしては、各事業会社の傘下に複数の社内分社があったりと、ポータルの中でも複合的にさまざまなサイトが立ち上がっています。今回のプロジェクトはグループ全体の大規模なものでしたが、社内分社単位で横断検索させたいというニーズがあれば、またNeuron ESで対応したいと思います。
礒井 Neuron ESの優れた検索機能を業務システムに組み込んで、決裁や帳票などの検索に利用できないか思案しているところです。Neuron ESはAPI※1やSDK※2を提供しているとのことですから、開発は現実的に可能。これからも検索機能の活用により、ユーザーの利便性向上を目指していくつもりです。
――検索性が向上することで沢山のメリットがありますね。今回の導入をきっかけに、パナソニック インフォメーションシステムズはNeuron ESの販売代理店となりましたが、導入効果を得やすい優れた製品だと日々感じています。本日はありがとうございました。
※1 API(Application Programming Interface) : ソフトウェアやプログラム、Webサービスの間をつなぐインターフェースのこと。
※2 SDK(Software Development Kit) :カスタムアプリを構築するために必要なプログラムや技術文書をまとめたもの。開発者が別のプログラムに追加したり連結させることができる。
取材︓2022年7月19日
※当サイトに記載された社名および商品名などは、それぞれ各社の商標または登録商標です。
※当サイトの記載内容は取材日時のものです。内容および対象商品については、予告なく変更する場合があります。
関連記事
※当サイトに記載された社名および商品名などは、それぞれ各社の商標または登録商標です。